スクラブ姿でガッツポーズをする若手医師

直美(ちょくび)とは?研修後すぐ美容医療で働く医師の人数と制度

臨床研修の終わりが近づくと、専門研修に進むか、美容医療に進むかで迷う先生もいらっしゃると思います。

「直美」は「ちょくび」と読みます。
臨床研修を終えてすぐ美容医療で働く進路を指して、医師のあいだで使われている言葉です。

国の統計と資料をもとに、直美の今と、職場を選ぶときに確かめたいことを紹介します。

直美について、まず知っておきたいこと

  • 直美は、臨床研修を終えてすぐ美容医療で働くことを指す言葉
  • 2022年の研修医のうち、2024年に美容外科を主な診療科としていたのは191人
  • 2026年10月時点で、研修後すぐ美容医療で働くことを制限する法令は見当たらない
  • 職場選びで確かめたいのは、指導の体制と、一人で施術するまでの期間

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直美(ちょくび)とは?研修後の進路の分かれ道

医師として診療に携わるには、2年以上の臨床研修を受けることが医師法で定められています。
2004年4月から必修になった制度です。

その先の専門研修は、法律上の義務ではありません。
専門研修は日本専門医機構の19の基本領域で行われ、期間は3〜5年です。

直美は、専門研修に進まずに美容医療で働く、という進路です。
美容外科のほか、美容皮膚科を含めて使われることもあります。

出典:e-Gov「医師法」16条の2、厚生労働省「医師臨床研修制度」、日本専門医機構「一般の皆様へ」

「直美」は制度の言葉ではない

「直美」は、国の報告書や調査の資料に出てくる言葉ではありません。
国の報告書では「臨床研修修了直後であるなど若手の医師」と書かれています。

研修を終えて何年以内を指すのかも、使う人によって違います。

直美は何人?国の統計で見る今

厚生労働省の医師統計には、臨床研修医が2年後にどの診療科で働いているかを示す表があります。

2年後の主な診療科 2022年→2024年 2020年→2022年
美容外科 191人(1.2%) 198人(1.2%)
形成外科 374人(2.3%) 384人(2.2%)
皮膚科 539人(3.3%) 541人(3.2%)
総数 16,262人 17,097人

出典:厚生労働省「令和6年 医師・歯科医師・薬剤師統計」参考表 参考4。総数は医籍登録番号が両年で一致した医師。研修医には1年目と2年目の両方を含みます

2022年の研修医のうち、2024年に美容外科を主な診療科としていたのは191人でした。
2年前の調べでは198人で、ほぼ同じ人数です。

統計には美容皮膚科の区分がありません。
美容皮膚科へ進んだ医師は、この人数に入っていません。

美容外科を主な診療科とする医師は、10年で約3.5倍に増えました。
2014年は497人、2024年は1,720人です。

出典:同統計 参考表 参考2

直美について、国の検討会で話し合われていること

国の検討会の報告書は、直美が良いか悪いかの結論を出していません。
話し合われたのは、医療の質と安全、医師の偏在の2つです。

医療の質と安全

報告書では、美容医療の医師のキャリアで、専門医の取得が前提になっていない点が取り上げられています。

一人で施術するまでの指導の期間や体制は、医療機関によって違います。
入職する前に、指導の流れを確かめておくことが大切です。

医師の偏在

若手の医師が美容医療へ進むことは、医師の偏在の観点からも話題に挙がりました。
この点は検討会の範囲の外とされ、厚生労働省が別に検討するとしています。

出典:厚生労働省「美容医療の適切な実施に関する検討会 報告書」(2024年11月)4ページ・15ページ、「医師偏在対策に関するとりまとめ」(2024年12月)

直美に規制はある?決まったことと、まだ決まっていないこと

2026年10月時点で、研修を終えてすぐ美容医療で働くことを制限する法令は見当たりません。
下の表の厚生労働省の資料で確かめた結果です。

時期 動き 状態
2024年11月 美容医療の検討会の報告書 公表
2024年12月 医師偏在の是正に向けた対策パッケージ。美容医療への対応と一体的に取り組むとした 公表
2025年8月 医政局長通知「美容医療に関する取扱いについて」。法令の解釈を整理した 通知
2025年12月 医療法等改正法。美容医療を行う医療機関の定期報告などを定めた 成立
2026年4月 保険医療機関の院長の要件 施行
2026年5月 学会のガイドラインの案を、各学会で精査中 検討中

出典:厚生労働省「対策パッケージ」「医政発0815第21号」、第123回医療部会「資料1-2」、厚生労働科学研究 令和7年度総括研究報告書(2026年5月)

「直美規制」と呼ばれることがある、保険医療機関の院長の要件

2026年4月から、保険医療機関の院長になるための要件が施行されました。
対象は、2026年4月1日の時点で臨床研修を終えていない医師です。

こうした医師が院長になるには、まず保険医であることが必要です。
そのうえで、研修のあと病院で3年以上、保険診療に携わった経験が求められます。
この3年は、原則として週4日・週31時間以上の勤務で数えます。

日本専門医機構の専門医の資格を持つなど、ほかの要件を満たす場合も院長になれます。

この要件は、一部で「直美規制」と呼ばれることがあります。
厚生労働省は、目的を「適切な管理能力を有する医師を各保険医療機関において確保するため」としています。

自由診療だけのクリニックで働く場合は、この要件の対象外です。
将来、保険診療の病院や診療所で院長になる道も考えているなら、知っておきたい要件です。

まだ決まっていないこと

厚生労働省の資料で確かめた範囲では、次のことはまだ決まっていません。

  • 美容医療を行う医療機関の定期報告が、いつ始まり、何を報告するのか
  • 学会のガイドラインの内容
  • 若手の医師が美容医療に進むことへの、国の対応

制度はこれから決まっていく部分があります。
進路を決めるときは、その時点の情報を確かめておきましょう。

直美を考える先生の判断材料

どちらが正しいかではなく、何が違うかを並べました。

項目 研修後すぐ美容医療へ 専門研修を経てから美容医療へ
美容医療を始める時期 研修を終えてすぐ 専門研修の3〜5年のあと
専門医 美容外科の学会の専門医をめざす道がある 基本領域の専門医を持って美容医療へ進める
保険医療機関の院長の要件 2026年4月1日の時点で研修を終えていない人は、病院で3年以上の保険診療経験などが必要 同じ要件がかかる。基本領域の専門医を取れば、別の要件にあてはまる
入職先で確かめること 指導の体制と、一人で施術するまでの期間 前の科の経験をどう生かせるか

美容外科の専門医は、学会が認定しています。
「日本美容外科学会」という同じ名前の学会が2つあり、要件が違います。

専門医の要件や、美容外科医になるまでの道は、「美容外科医になるには?」で紹介しています。

直美で働く場合の年収は?掲載中の求人から

美容外科医の年収を示す国の統計はありません。
参考になるのは勤務医全体の平均で、年収にすると約1,512万円です。

美STARの医師求人では、年収1,500万〜3,000万円ほどからのスタートです。
年収3,500万円まで見込める求人もあります。

金額はどれも求人に書かれた額です。
くわしくは「美容外科医の年収はいくら?」で紹介しています。

出典:美STARに掲載中の医師求人(2026年10月時点)。勤務医全体の平均は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の医師

掲載中の求人のほかに、美STARでしか出会えない非公開求人もあります。

研修後すぐ美容医療へ進む先生へ 職場選びで確かめたいこと

直美を選んだ医師のその後を、長く追った国の統計はありません。
だからこそ、入職する前に確かめておきたいことがあります。

  • 指導の体制と、一人で施術するまでの期間
  • 経験できる施術の種類と、症例の数
  • 将来、専門医や保険診療に進む可能性があるなら、その時期

専門医がなくても応募できる

美STARに掲載中の医師求人は、専門医を応募の条件にしていません。
非常勤では、「形成外科専門医 時給14,000円〜、非専門医 時給12,500円〜」のように時給を分けて書いた求人もあります。

医師が手技を丁寧に指導してくれる、と書いた求人もあります。
指導の様子は、面接で具体的に聞いておきましょう。

美STARでは、職場の雰囲気など、書類だけでは分からない情報もお伝えします。
言い出しにくい条件の交渉も、先生に代わって行います。

指導の体制や勤務日数、研修後の働き方のことは、
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よくある質問

Q研修後すぐ美容医療で働くことに、法律上の決まりはありますか?

医師法で義務づけられているのは、2年以上の臨床研修までです。その後に専門研修を受ける義務はありません。2026年10月時点で、美容医療で働くことを制限する法令も見当たりません。

Q美容皮膚科へ進むのも直美?

決まった範囲はありません。美容皮膚科を含めて使われることもあります。美容皮膚科医の働き方は「美容皮膚科医の年収はいくら?」で紹介しています。

Q研修医のうちに考えておくことは?

専門研修に進むかどうかで、将来の選択肢が変わります。保険医療機関の院長の要件も、そのひとつです。迷ったときは、美STARのコンサルタントにご相談ください。

直美は、研修後の進路のひとつ

  • 直美は、研修を終えてすぐ美容医療で働くことを指す言葉
  • 2022年の研修医のうち、2024年に美容外科を主な診療科としていたのは191人
  • 研修後すぐ美容医療で働くことを制限する法令は見当たらず、院長の要件は別の制度
  • 職場選びでは、指導の体制と一人で施術するまでの期間を確かめる

美容クリニックの医師求人の選び方は、「美容クリニックの医師求人」で紹介しています。

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