転職するにあたって、転職回数が多い場合「転職に不利」になるのではないかと気になる方も多いのではないでしょうか。
かく言う筆者も7回ほど転職を経験しており、転職の際には気にしておりました。
今回は、転職回数が多いことが採用にどう影響するのか、また転職するにあたっての対応策をご紹介していきます。
転職回数は何回から多いと思われるのか?
そもそも何回転職したら「多い」という印象を与えるのでしょうか。
平成30年の内閣府が発表した「成長力強化に向けた課題と展望」によると、
① 初めて就いた仕事が正規雇用の男性の場合、過半数以上の男性の転職回数は多くて1回
② 初めて就いた仕事が正規雇用の女性の場合、終身雇用まで勤めた方は50代で7%程度。転職以前に労働市場そのものから退出した割合も高い
となっています。
つまり実際に転職した回数が少ない人が多数派を占めているので、男性の場合は転職回数が2回以上になると「転職回数が多い」と思われる可能性が高いです。
また、女性や初めて就いた仕事が非正規である男性は転職回数が2回以上の割合も高くなっています。
ある転職サイトが「転職歴は何回目から気にするか」を企業の採用担当者にアンケートを取ったところ、
転職回数が1~2回であれば、10%程度
転職回数が3回になると40%
転職回数が4~5回になると28%
が気にすると答えています。
また、転職回数は気にならないという採用担当者は15%でした。
この回答から読み取ると、転職回数が3回以上だと「転職回数が多い」と思われる可能性が高いです。
転職回数が多いとどう思われるのか
転職回数が多いと、
「うちに入ってもすぐ辞めてしまうのではないか」
「こらえ性のない性格なのではないか」
「嫌なことがあるとすぐ辞めるタイプなのではないか」
など、ネガティブなイメージを持たれてしまうことがあります。
勤務した会社の在籍期間にもよりますが、短期間で転職を繰り返す人は、採用しても長続きしないだろうと懸念されてしまいます。
また、在籍期間が短かったり、キャリア、つまり業界や職種に一貫性がなかったりする場合、業務のスキルや理解が少なく、キャリアに結びつかないと思われることも少なくありません。
転職回数が多いことは採用に悪影響を与えるのか?
結論から申し上げますと、転職回数よりも在籍期間と転職理由が重要になります。
転職理由は面接時に必ず聞かれますから、転職先が納得できるような明確な理由を答えられるように準備しておきましょう。
その際には、「人間関係がよくなかった」などのネガティブな理由を正直に言う必要はありません。
・前向きな理由があること
・一貫したスキルや経験があること
・転職によって備わった強み、キャリア
・前向きな意欲があること
などポジティブな転職理由を考えておきましょう。
職務経歴書などを見直して過去の経験を棚卸し、自分の強みや得意な業務、アピールできる実績を探しておきましょう。
転職するほうには転職するだけの理由があります。その理由がネガティブだったとしてもかまいません。ですが、転職するということはポジティブな方向へ向かいたいという意識の表れですから、今までのキャリアや今後の方向を前向きにとらえ、よりよい転職を目指してください。